日産・シルビア(S13型) 1988-1993(ドリームトミカ№170)

シルビアは、日産自動車が2002年まで製造・販売していたFR駆動方式のスペシャリティカーです。


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上記写真は、タカラトミーが発売している車のダイキャストモデル「ドリームトミカ」のシルビアで、2016年7月16日に日本で発売されました。
シルビアは、モデルチェンジを繰り返して7代目まで開発されました。
このミニカーは、歴代のシルビアの中で、最も人気の高い5代目シルビア(S13型)を再現しています。

スポーツカーでの公道バトルを描いた人気漫画「頭文字D」(しげの秀一作)は、2013年まで「週間ヤングマガジン」に連載されていました。
「頭文字D」は、群馬県にある榛名山をモデルにした秋名山が、メインの舞台になっています。
「秋名スピードスターズ」という走り屋のチームが劇中に登場し、そのリーダーである池谷浩一郎の所有車が、このS13型シルビアでした。

ドリームトミカは、トミカの派生モデルで、サンリオのキャラクターやドラえもん等、市販車とは異なる乗り物をラインナップしています。
このダイキャストミニカーは、「頭文字D」に登場するS13型シルビアをモデルとしていて、「秋名スピードスターズ」のステッカー等が再現されています。

トミカは通常、ヘッドライト部分をシルバー塗装で表現していることが多いです。
ドリームトミカの希望小売価格は600円からとなっており、450円の通常のトミカより少しだけ値段がアップしています。
そのためか、このダイキャストミニカーは、トミカプレミアムのようにヘッドライト部分にクリア樹脂が使用されています。
更に、中央部分は薄グレー塗装とSILVIAの白文字印刷により、フロントグリルを再現しています。
また、ボンネット右側には、「秋名スピードスターズ」の黄色のステッカーが、印刷で再現されています。

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バンパー部分のターンシグナルランプは、オレンジ色の塗装ですが、仕上がりはかなり良好です。
また、このミニカーのナンバープレート部分には、ダイキャストの金型で、3917と刻印されています。
これは、以前に販売されていた通常版シルビアのトミカ№6の金型番号を表しているものと思われます。
ボディと同色なのが残念ですが、通常のトミカとは異なる特別感のある仕上がりになっています。

このミニカーのボディカラーは、実際のS13型シルビアに設定されていたライムグリーンツートンを再現しています。
デビュー当時のCMにも、このボディカラーのシルビアが登場し、大人気になりました。
「頭文字D」に登場する池谷浩一郎のS13型シルビアも、ライムグリーンツートンという設定でした。

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ツートンカラーが綺麗に塗り分けられており、境目のアクセント部分は黒色にライン塗装されています。
ドア部分のステッカーは、完全に読み取ることは出来ませんが、印刷でかなり詳細に再現されています。
また、ドアの後方にはボンネットと同じ「秋名スピードスターズ」の黄色のステッカーが、印刷されています。
実際のS13型シルビアには、リアタイヤ前方にグレード名を表すエンブレムがありましたが、残念ながらこのミニチュアカーは再現していません。

スポーツカーのトミカではお馴染みの擬似サスペンションが設定されています。
また、トミカの中には、ドアやボンネットを開ける等のギミックを設定しているモデルがあります。
このミニカーは、両側のドアを開閉することが出来ます。
ドアを開けると内装部分が見えますが、実際のS13型シルビアの機能的なコクピットを、まずまずのレベルで再現しています。

S13型シルビアのボディラインは、とても完成度が高く、特にリアスタイルが綺麗でした。
横長のリアコンビネーションランプも美しく、上段にバックランプとターンシグナルランプ、下段にストップランプが設置されていました。
残念ながら、このダイキャストミニカーのリアコンビネーションランプは赤色一色に塗装されていますが、それでもスペシャリティカーであることを感じさせる仕上がりになっています。

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左リアコンビネーションランプ下のNISSANエンブレムと、コンビネーションランプ中央のSILVIAエンブレムは、印刷で正確に再現されています。
また、S13型シルビアには、Sをモチーフにした独自のエンブレムが、トランク部分に設置されていました。
このダイキャストミニチュアカーは、エンブレムの意匠を再現出来ていませんが、全体の色と形状を、印刷で表現しています。

リアスポイラーや、3917のリアナンバープレートは、ダイキャストの金型形状で再現されています。

ドリームトミカは、通常のトミカと違い、パッケージに縮尺サイズが表記されていません。
実際のS13型シルビアの全長は4470mmで、このミニカーの全長が約74mmなので、縮尺サイズは約1/60と思われます。




【実際の日産・シルビアについて】

シルビアは、日産自動車が1965年から2002年まで販売していた2ドアスペシャリティーカーです。
7代目モデルまで製造されましたが、特に5代目のS13型シルビアは、FR駆動によるスポーツ性能と美しいスタイルを兼ね備えていたため、高い人気を誇りました。


◆初代日産・シルビア(CSP311型) 1965-1968

初代日産・シルビアは、第11回東京モーターショー出品された「ダットサン クーペ1500」の市販モデルとして、1965年4月発売に発売されました。
クリスプカットと呼ばれた美しいデザインの2ドアクーペで、1.6リッターの直列4気筒エンジンを搭載していました。
しかし、同じ日産車のスポーツカーであるスカイラインやフェアレディに比べて人気はイマイチで、554台の生産のみで販売を終了しました。


◆2代目日産・シルビア(S10型) 1975-1979

初代モデルの販売終了から7年後の1975年、2代目モデルがニューシルビアとして登場しました。
2代目シルビアは、北米マーケットを意識したデザインの2ドアハードトップで、1.8リッターの直列4気筒エンジンを搭載していました。
北米では、DATSUN 200SXとして販売され、北米の安全基準の適合した大型バンパー(通称5マイルバンパー)を前後に装着していました。


◆3代目日産・シルビア(S110型) 1979-1983

2ドアハードトップに加えて、3ドアファストバックも設定された3代目シルビアは、1979年に登場しました。
当時、日産にはモーター店という販売チャンネルがあり、モーター店向けの姉妹車として、日産・ガゼールが設定されました。
また、S110型シルビアも、2代目と同じくDATSUN 200SXとして、北米で販売されました。


◆4代目日産・シルビア(S12型) 1979-1983

4代目シルビアはリトラクタブル式のヘッドライトを採用して、1983年に発売されました。
エンジンは1.8リッター(CA18型)と2.0リッター(FJ20E型)が用意され、ターボ付モデルも設定されました。
尚、このS12型シルビアから、北米仕様も含めた輸出モデルは、NISSAN 200SXとして販売されました。


◆5代目日産・シルビア(S13型) 1988-1993

1980年代前半の日本では、ホンダのプレリュード(2代目)が、若者向けのデートカーとして絶大な人気を誇っていました。
そんなプレリュードからあっという間に人気を奪い、若者からの人気№1デートカーになったのが5代目シルビアです。
このS13型シルビアのキャッチコピーは、「アートフォース・シルビア(ART FORCE SILVIA)」でした。
キャッチコピーと合致した美しいデザインを採用したS13型シルビアは、1988年のグッドデザイン大賞を受賞しました。

また、当時FR駆動のスポーツモデルとして人気だったトヨタのカローラ・レビンとスプリンター・トレノ(AE86型)が、1987年にFF方式のAE92型にモデルチェンジしました。
そのため、S13型シルビアは、数少ないFR駆動方式のスポーツモデルとしても、若者からの支持を得ました。

S13型シルビアは、新開発のリアマルチリンクサスペンションを採用しており、1.8リッターの自然吸気エンジン(CA18DE型)とターボエンジン(CA18DET型)を搭載していました。
グレードは、J's、Q's、K'sの3タイプで、K'sがターボエンジンを搭載していました。
1991年にマイナーチェンジを受け、エンジンは2.0リッターの自然吸気エンジン(SR20DE型)とターボエンジン(SR20DET型)に変更されました。

日産は、1989年にシルビアの姉妹車である180SXを発売しました。
180SXは、ハッチバックを持つファストバッククーペで、リトラクタブル式のヘッドライトを採用していました。
エンジンやトランスミッション、サスペンションなどの基本構造は、全てS13型シルビアと共通でした。
180SXも、マイナーチェンジで2.0リッターエンジンに変更されましたが、車名は180SXのままでした。

S13型シルビアは、欧州市場にNISSAN 200SXとして輸出されました。
一方、北米では2.4リッターエンジン(KA24E型)が搭載されたため、NISSAN 240SXとして販売されました。
尚、北米のヘッドライト位置の法律に対応するために、240SXのフロントには、180SXと同じリトラクタブル式のヘッドライトが採用されていました。

■日産・S13型シルビアの仕様(1988年ターボモデル)
〔全長〕4,470mm
〔全幅〕1,690mm
〔全高〕1,290mm
〔変速機〕4速AT/5速MT
〔車両重量〕1,120kg:4速AT(1,140kg:5速MT)
〔駆動方式〕FR
〔エンジン〕1.8リッター直列4気筒ターボ(CA18DET型)
〔最高出力〕175ps(129kW)/6,400rpm
〔最大トルク〕23.0kgfm(225.6N・m)/4,000rpm


◆6代目日産・シルビア(S14型) 1993-1998

S13型のプラットフォームを流用した6代目シルビアは、1993年に発売されました。
S13型の後期型と同じ2.0リッターエンジンを搭載していましたが、改良によりターボ仕様のSR20DET型は、220馬力を発揮しました。
ただ、ボディサイズが拡大されたため、S14型シルビアは、S13型のような人気を得ることは出来ませんでした。
S14型シルビアも輸出され、欧州仕様は200SX、北米仕様は240SXとして販売されました。


◆7代目日産・シルビア(S15型) 1999-2002

7代目となるS15型シルビアは、1999年に発売されました。
搭載エンジンは更に改良され、MT車用のSR20DET型は、250馬力を発揮しました。
また、S14型に比べてボディサイズを少し小さくしたため、S15型シルビアは、人気を回復しました。
しかしながら、スポーツカーの人気低迷でR34型スカイラインやFD3S型RX-7等が姿を消す中、S15型シルビアも2002年に生産を終了しました。